Thailand
Globetrotter

テクテクタイランド

Udon Thani / Nong Khai / Vientiane

August 13[Fri], 2010

朝のお散歩のつもりが雨。

August 13[Fri], 2010 06:50

おはようございます。昨日はビールが飲めずややすね気味でホテルに戻ってきましたが、予想通り部屋の冷蔵庫にはビールがキンキンに冷やされていて機嫌よく一日を締めくくることができました。

なので早起きしてお散歩を、と手早く身支度を済ませて窓を開けると……なんと雨! 音もなく小雨が降っていたので全然気がつきませんでした。せっかく急いでお化粧したのになあ。

国境を越えよう!

August 13[Fri], 2010 08:20

さて本日のミッションはメコンを渡ってラオス人民民主共和国の首都・ヴィエンチャンの一日観光です。実は国境の街ノーンカーイにはタイラオス友好の橋なるものがありまして、ここからバス、徒歩などで両国を行き来することができるようになってます。日本国籍のある人なら15日以内の滞在はノーヴィザでいけますので、ここまできたらぜひラオスへも! というのがイサーンの楽しみ方ですね。まずは国境を越えましょう!

ということでタイのイミグレーションまで送ってくれたヤーさんとはここでいったんお別れ、バスで友好橋を渡ります。まず日本人は税金20Bを支払ってゲートで出国カードを書き、パスポートとともに提出。質問されることもなくすんなり通されました。そこでバスチケット20Bを買ってやってきたバスに乗り込み、橋を渡ってラオスのイミグレーションへ。いちおう社会主義国家なので多少なりとも緊張していたのですが、職員が指1本でぽち……ぽち……とパソコンに打ち込むのを待つこと3分。ラオスへ無事入国です! タイ側のイミグレーションからラオス入りまで約40分でした。

通常ならここからヴィエンチャン市内のバスターミナルへ向かうバスに乗るわけですが、わたしたちはここでラオスを案内してくれるガイドのプラノーイちゃんとおちあって、いざ!

ラオス女子の清楚を見習いたい。タラート・サオ・モール。

August 13[Fri], 2010 10:20

車中プラノーイちゃんからラオスのあれこれをレクチャーしてもらいつつやってきましたヴィエンチャン中心部。バスターミナルをちょこっと覗いたら、そのすぐ向かいにはラオス最大のマーケット、タラート・サオ・モールが。タラート・サオは「朝市」という意味なんですが、3階建ての新館ができた現在は一日中営業しています。ざっとみただけでも化粧品から電化製品、工芸品までなんでもそろっていて、なかには美容院のカット練習用マネキンなんてものも!

お土産を買うならいまや! とばかりにそのうちの一軒、美しい織物がたくさん飾られたラオ・アンティーク・テキスタイルギャラリーに入ってみました。店内の織物はほとんどがラオスの民族衣装・パートゥンと呼ばれる巻きスカート用の生地。パートゥンは女性の正装で、市街地で勤務する人や官公庁などに赴く場合は必ず着用するんだそう。「ラオスの女性は自分で生地を買ってパートゥンをつくるんです」とプラノーイちゃん。最近は巻きスカートではなく、筒状に縫うことも多いんだとか。それならとっても簡単につくれそうですね。

ところでとーってもスリムな店長さんもプラノーイちゃんも、パートゥンをおしゃれに着こなしていて素敵です。ラオス女子はどこか清楚な雰囲気がしていいですね……ここはぜひニホン女子も清楚を目指さなくては! 店頭に飾られていたシルバー地に小さな花のような柄が鏤められた生地がすっかり気に入ってしまったわたし。店長さんがあわせてくれたパービアンと呼ばれるショールを肩からかければいっちょ前にラオスタイルの完成です。裾の飾り布とショールつきで2800Bなり。でも、さすがに裾の飾りは日本では難しいかな……ということで生地だけを買いたいとお願いすると1500Bにしてくれました。素敵なシルクの手織りが約4500円ですよ? すごい!

恒例の市場めぐり。タラート・ノンチャン。

August 13[Fri], 2010 11:20

タラート・サオはどちらかといえばショッピング・モール。じゃあ普通のローカルな市場をみてみましょうと、すぐ近くのノンチャン市場にやってきました。とはいえ肉に野菜、海がないため100%タイからの輸入品だという魚はもちろん、衣料品やCD、日用品にいたるまでひと通りそろっています。ここでもパートゥン用の生地があり、コットンで250B。庶民の普段着って感じですかね。ぶらぶらとお店の方を冷やかしつつラオスの台所をチェックしていると、春雨のとなりに白い太めの麺が並んでいます。うどんみたい!「カオ・ピヤックね。タイではクウェイチャップユアンと言います」とプラノーイちゃん。米粉の麺らしいですが、市場の前に店があるというのでぜひ食べてみることに。ウドーンターニーからひきずってますからねー。

ということで初挑戦のラオスごはんは澄んだスープに豚肉、揚げタマネギとニンニク・ネギなどの薬味がたっぷり入って20B。見た目も味もうどんに近いです。おいしい! とてもあっさりしているので地元ではパートンコー(揚げパン)を中に入れて食べる人もいるそうですよ。

ラオスの定番おひるごはん、カオチーパテ。

August 13[Fri], 2010 12:15

カオ・ピヤックを食べたものの、ちょっぴりもの足りないですね、ということでお昼ごはん第2弾。やって参りました「ラーン・カオチーパテ・ナンソイ」というバゲットサンド屋さん。かつてフランスの植民地だったラオスではバゲットがすっかり定番化していて、そのなかでもこのお店は地元の人に大人気なんだとか。

昼時とあってわたしたちの前にもお客さんが並び、カオチーパテと呼ばれるバゲットサンドを何本もお買い上げ。山積みにされたバゲットから眼の前で次々と手際よくつくられる様子があんまりおいしそうだったので、よせばいいのにMサイズ60Bを注文してしまいました。では近くのカフェに移動して、さっそくいただきましょう。自家製バゲットにハム、キュウリ、ツナ、デンブなどがそれはもうたっぷり入っていてボリューム満点。あまりの迫力にどこからかぶりついたものか、悩んじゃいます。ここは乙女を捨てて、大口開けていくしかない……! シャッターチャンスを狙うカメラマンを制しつつ頬張ると……おお、オレンジ色の唐辛子ソースが効いていてとてもおいしいです! 最後はちょっとあごが痛くなっちゃいましたが見事に完食。やったー。

バイクをレンタルしてみる。

August 13[Fri], 2010 13:20

またもや満腹になってしまい、ちょっとは体を動かさないと……と訪れたのはヴィエンチャンのランドマーク、ナンプー広場前の路地をちょっと入ったところにあるレンタルバイク屋さん。バイクじゃ体は動かさないでしょ! まあそうなんですけど、バイクで市内観光ってとっても気持ち良さそうじゃないですか?

レンタル代は110ccのバイクで一日(24h)250B(62000kip)。借りる時にパスポートを預けます。警官にパスポートの提示を求められた時は契約書をみせればOKとのこと。赤いバイクにまたがって、レッツゴー! あ、そうそう。ラオスは右側通行ですから気をつけて!

あのエメラルド仏がいた寺院、ホー・パケオ。

August 13[Fri], 2010 13:45

バイク屋さんを出発して1分。とりあえず第1のスポット、ホー・パケオに到着です。早っ!

ここホー・パケオは1560年にセタティラート王がヴィエンチャンに遷都した際、エメラルド仏を祀るために建立した寺院。エメラルド仏、どこかで聞いたことがありますよね? そう、現在はあのバンコクの王宮寺院ワット・プラケオに安置されているあのちょう有名な仏像です! 歴史のなかでアユタヤ、ラーンナーなど数々の王国間をめぐってきたわけですが、一時ヴィエンチャンのこの寺院にも安置されていたことがあったのだとか。なんだか壮大ですね。いまは主を失ったホー・パケオですが、内部には数多くの仏像が展示されていて見ごたえがあります。残念ながら本堂内では撮影禁止。かわりに回廊に並べられた仏像の写真でお楽しみくださいー。

1930年代に修復された外観は当時とデザインが違っているようですが、ナーガ(龍神)が両脇にひかえる階段、巨大なチーク材の扉に施された繊細な彫刻やちょっとしたコーナーにあらわれる動物のモチーフなど、ディティールの楽しい寺院でした。

伝説の女性が守る寺、ワット・シームアン。

August 13[Fri], 2010 14:40

再びバイクで東へ走ること1分。いよいよバイクの意義が怪しくなってきましたが、ワット・シームアンに到着。建立する際に人柱になったといわれる女性、シーからその名がつけられたこの寺院は、ヴィエンチャンで最も尊敬を集め、多くの参拝者が願掛けに訪れる場所なのだとか。黄色い壁の本堂がきれいです。

ほんとうにたくさんの人々がお参りにきているので、わたしもひとつお願いごとをしてみることに。境内でバナナの葉に黄色い蝋の花飾りがついたお供えを買って本堂へ入り、促されるまま床に座ります。蝋燭に火を灯してお盆に立て、では……というところで「そうそうラブに関するお願いはダメです」とプラノーイちゃん。えーなんでなんで? どうやらそのシーさんが悲しむためにタブーなんだとか……。

や、もちろんわたくし恋愛を神頼みになんかしませんよ。願いごとはもちろん「ザ・世界平和」です! あと両親・兄弟・友人の健康、仕事がたくさんきますように、タイやラオスにまたこられますように、飼っているにゃんこが長生きできますように、それからそれから……。

とにかくキラキラ、ラオスのシンボル、プラタート・ルアン。

August 13[Fri], 2010 15:20

いったんワット・ホー・パケオへもどり、東北にのびるランサーン通りからあのパリ凱旋門をモデルにしたというパトゥーサイを越えてバイクで走ること約10分。お次はラオスのシンボル、国章にもあしらわれているプラタート・ルアンです!

黄金に輝く仏塔と、それを取り囲む回廊との間には青々とした芝生がひろがり、とても美しいコントラストをみせるこの仏塔は、16世紀後半、セタティラート王のヴィエンチャン遷都にあわせて建設が始まったもの。1930年代からの修復で現在のような姿になったんだとか。タイの手のこんだ仏教建築に目が慣れているのか、ラオスの仏塔はシンプルでどこかモダンな感じがしますね。ちなみにこの仏塔は高さ45m、お釈迦さまが出家してから入滅(亡くなる)までの45年にちなんでいるそうです。二段にめぐらされた蓮の基檀の上に大小31の塔が立てられた黄金の仏塔には仏舎利が納められているとされ、この日もたくさんの人々が熱心にお参りをしていました。

それではタート・ルアンお参りマニュアルを。1)まずお供えセット(菊・蝋燭2本と線香3本)20Bを買い、2)仏像が並べられた廻廊を時計まわりにまわります。3)入口前で蝋燭に火を灯して床にたて、お花をお供え。4)お線香をかかげて3回お辞儀、5)おしまい。とにかく次々に人がやってくるので蝋燭をたてるのもやっとです。ラオスもタイも、本当に信心深い人が多いです。

お参りを終えて境内をでると、そこにはかのセタティラート王の像が。偉大な君主として讃えられているんだなあ、なんて思う間もなく、こどもたちに取り囲まれました。エークさんに小さな鳥かごをさし出し、熱心に声を掛けてきます。タイでも捕らわれた生き物を逃がすことで徳をつむ行為が「タンブン」と呼ばれ広く行われていますが、どうやらこどもたちはお小遣い稼ぎにそれ用の小鳥を売っているようです。ずいぶん粘ってエークさんに少し値切られたものの、なんとか交渉成立。小鳥たちは空に放たれ、こどもたちは意気揚揚とスケボーでひきあげて行きました。「やった〜、アイスでも買いに行こうぜ」とか言っているんでしょうか。小鳥さんたち、今度はつかまっちゃだめだよ。

ビール片手に急いでのぼる。ラオスの凱旋門パトゥーサイ。

August 13[Fri], 2010 16:13

再びバイクにまたがって、さきほど通り過ぎたパトゥーサイ(凱旋門)に向います。1967年につくられたこの凱旋門、下部がフランス風で上部がラオス風というちょっと不思議なデザイン。スローガンが掲げられてるのが社会主義国家の建築物らしいですね。どうやら「人民党の革命万歳!」的なことが書いてあるらしいです。屋上にあがれるようになっていて、上からはヴィエンチャンの街並みを一望できるのだとか。そりゃーのぼらないとですね!

でもでもその前に、とにかく暑いし喉が渇いたので門の基部にある売店でラオスビール、その名もビアラオをご購入。ご機嫌さんで口をつけようとしたのですが……「急いで! 閉まっちゃう!」なんでも凱旋門の営業時間は4時半まで、しまった、あのこどもたちと遊んでいたばっかりに……。しかもこの凱旋門、てっぺんまで階段が197段もあるらしいです。

この期に及んでのぼらずにビールを飲んじゃうという選択肢は社会人的に問題がありそうなので、しかたない、ビール片手に昇りましょうか。たしかに階段は降りてくるひとばかり。途中のフロアの売店も次々と片づけられていきます。グルグルグルグル、何回転も何回転もして……ようやくてっぺんに! おー、たしかに大通りのど真ん中に建っているので、上からの眺めはスパーンと視界がひらけて爽快です。さあようやく落ち着いてビールが飲めますね! と思ったのですが「飲んだら降りるよ」とつれないひとこと。はーい。

乙女心をくすぐる銀細工、カムペンヴィエン・ハンドクラフト。

August 13[Fri], 2010 17:10

実は出会った時から気になっていたんです。プラノーイちゃんが身につけているシルバーのネックレスや指輪、ピアスや時計のかわいいこと! どこで買ったんですかと訊くと、ラオアイテック(国際見本市)の近くにあるお店・カムペンヴィエン・ハンドクラフに連れていってくれました。なんでもラオスには銀の鉱脈があって、銀細工が盛んなんだそう。こちらのお店には新品はもちろん、アンティークの銀細工も豊富に揃っていて、かんざしで1本700B〜1000B。同じくブレスレット150B〜2000B、ネックレス400B〜1200Bなど。

普段あまりアクセサリーはつけない方ですが、プラノーイちゃんに影響されて乙女心全開! ずらりと並んだショーケースの中から気になったものを片っ端から試しちゃいます。たっぷり悩んで1時間。ダリアやマーガレットをモチーフにした30年前のものだというかんざしを2本で1000B+700B、同じくアンティークで花のモチーフのプレスレット2000Bとネックレス1200B、合計4900Bのところを4500Bでお買い上げ。こんなの日本で買ったらきっとお高いですよ。アンティークのものは磨いてもいいけど、その古びた雰囲気をいかしてつけるのもおしゃれですよと勧められてそのまま使うことに。そろそろ伸びてきた髪をアップにして、2つかんざしを刺したらとってもかわいい(後ろ姿が!)はず。いい買い物ができました。

ラオス料理でディナー、ナンカンバン・ラオフードレストラン。

August 13[Fri], 2010 18:42

せっかくですから夕ごはんは王道なラオス料理を、ということでやってきたのはナンカンバン・ラオフードレストラン。ラオス料理はイサーン料理とよく似ていますが、素材の風味を生かしたよりシンプルな味つけのものが多いみたいです。おすすめを、と選んでもらったのは皮の食感がコリコリとおいしい魚のラープ30000k(150B)、ゲーン・ソンプラー(魚のスーブ)50000k(250B)、ピンリンウア(牛タン)30000k(150B)、ルアンパパン・ソーセージ30000k(150B)にプラー・ヌアントート(魚の唐揚げ)50000k(250B)。

今回の旅でイサーンソーセージ、ベトナムソーセージと食べてきましたけど、ここではラオスの古都ルアンパパンの名がついたソーセージ。しっかりハーブとショウガがきいていて、これまた違ったおいしさです。魚のスープは辛くしないでとオーダーしたほうが良さそうですが、その他はどの料理もソースで自分好みに調整できるので大丈夫。とてもおいしくいただきました。

やっぱりイサーン料理とラオス料理には共通点が多いですね。まあ実際、川向こうの街なだけなので当たり前なのかもしれませんけど。主食はカオ・ニャオ(餅米)だし、ラープもかならずあります。味つけもハーブはふんだんに用いられるものの、基本的にはシンプルで素材がいかされている感じです。

さらばラオス

August 13[Fri], 2010 20:48

楽しかったラオスともそろそろお別れの時間です。一日しか、そしてヴィエンチャン市内しか見れませんでしたが、たしかにラオスとタイは兄弟のような、地続きの文化をもっているなあと感じました。言葉も文字も料理も似ているし、人々の仏教への信仰も篤いです。ただまあ政体や経済的な状況の違いもあってか、ラオスのほうが全体的に素朴な印象ですね。もしかするとすこし昔のタイもこんな感じだったのかもしれません。そしてそれはそれで、しみじみとした良さがあると思いました。美的なセンスもちょっと違いがあるようでそれも興味深かったです。かたやフランスの植民地だった歴史を持ち、かたや一度も植民地支配を受けたことのない唯一の東南アジア国なので、そういうところも注目してみるとおもしろいかもですね。

「今度はぜひバンビエンやルアンパパンにも足をのばしてくださいね」と言うプラノーイちゃんに、必ず、と約束してバンを降り、国境に向かいます。ラオスの出国カードをイミグレの窓口でもらって書き、オーバータイムフィー1人20B(公務員の時間外である早朝と夜、土日祝にはオーバータイムフィーが必要のようです)を払えば出国完了。再びバスチケット20Bを買って友好橋を渡ればそこはタイです。「おかえり」とひとりノーンカーイでお留守番をしていたヤーさんがお出迎えしてくれました。「楽しかったかい?」ええとっても! そしてとってもおなかいっぱいで、とってもとっても眠いです……。