バンコク・デザイン・ウィーク 2026で伝統と革新が交差する

左から タイイセキュウ 社長野村学氏/藤堂高直教授
東南アジア最大級のデザインの祭典「バンコク・デザイン・ウィーク(BKKDW)2026」が今年も開幕します。9回目を迎える今回のテーマは『DESIGN S/O/S』(Secure Domestic / Outreach Opportunities / Sustainable Future)。混迷する現代社会において、デザインを単なる「美」としてではなく、私たちが生き残り(Survive)、より良い未来を切り拓く(Thrive)ための強力な「解決ツール」として再定義する試みです。
この刺激的なフェスティバルのなかで、建築と伝統工芸の新たな生存戦略を提示するのが、藤堂高直教授によるプロジェクトです。
■ 作品タイトル:Tower of Dusk(黄昏の塔)
—— 暁の寺に対峙し、伝統の灯を未来へつなぐ ——
【作品コンセプト】 タイの建築史において、陶磁器と建築は分かちがたい関係にありました。かつて「ベンジャロン焼」は建物のファサードを彩る象徴的な素材でしたが、現代建築においてその姿を見る機会は少なくなっています。 藤堂教授が提案する「Tower of Dusk」は、対岸にそびえる「ワット・アルン(暁の寺)」と対話を試みるインスタレーションです。夕陽を反射し、夜には光を放つこの塔は、ステンレスケーブルで吊るされた140枚のベンジャロン皿によって構成されています。過去の遺産を呼び覚ましながら、建築における陶磁器の新たな可能性を約束する、未来へのマニフェストです。
【職人技と革新の融合:Thai Issekyuとの協力】 本プロジェクトで使用されるベンジャロン皿は、100年以上の歴史を持つ日本の陶磁器原料メーカーのタイ法人「タイ・イセキュウ(Thai Issekyu)」の協力により提供されました。タイ最高峰の職人によって一枚一枚手描きされた40cm、30cm、20cmの異なるサイズの皿が、ステンレス製のシリンダー構造体の中で重なり合い、緻密な光のグラデーションを生み出します。
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■ プロフィール
藤堂 高直(とうどう たかなお) 建築家 / チュラロンコン大学 建築学部 教授
素材の物理的特性と歴史的背景を融合させた空間設計を専門とする。日本とタイを拠点に、建築・アート・工芸の境界を横断するプロジェクトを多数展開。伝統素材を現代の技術で再解釈し、都市空間に新たな意味を与える活動は、国際的にも高く評価されている。
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バンコクデザインウィーク2026
• 会場: ター・ティエン・ピア(Tha Tien Pier)近郊 https://maps.app.goo.gl/LzJNuXKPFUJCTh3F7
• 会期: 2026年1月29日(木)~2月8日(日)
• 時間: 日没から夜間にかけてのライトアップが見どころです。
<作品が鑑賞できるのは19時までです。>
バンコクの歴史的なリバーサイドで、伝統(ベンジャロン)と革新(建築デザイン)が交差する瞬間をぜひ目撃してください。
公式サイト:バンコクデザインウィーク2026




















