スコータイ

Sukhothai
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バンコクから北へ約440km、タイ北部の南端に位置する古都スコータイ。「幸福の夜明け」を意味するその名のとおり、1238年ここにタイ族による最初の王朝が開かれました。強力な軍事力と「スコータイは美しい国ぞ、水に魚棲み、田に稲穂実る」と当時の碑文が謳ったような豊穣な大地を誇り、第三代王ラームカムヘーンの時代にはその勢力が絶大なものに。

近隣諸国はもちろん中国などとも積極的に関係を結び、また仏教の普及にも尽力して多くの寺院を建造、そこからタイの文化芸術の古典様式が花開き、タイの文字や文学が生み出されるなど現在のタイの礎を築きあげました。そんな当時の栄華を偲ばせる荘厳で美しい遺跡群は、東南アジアで最も価値のある史跡のひとつとしてユネスコの世界遺産にも登録されています。

世界遺産の3つの町[スコータイ/シーサッチャナーライ/カンペーンペット]

スコータイ王朝時代、政治的・経済的に重要な拠点として首都スコータイ、シーサッチャナーライ、カンペーンペットという都市が栄え、人やものが頻繁に往来していました。ヨム川のほとりのシーサッチャナーライは副王が統治し、ここで作られる陶器・サンカローク焼きは、東南アジアや日本への輸出が盛んでした。ピン川のほとりのカンペーンペットは「金剛の城壁」という意味の名のとおり、周辺の要塞都市として機能していました。仏教の布教に熱心だった代々のスコータイ王は、これら三都市の至るところに仏教寺院を建造し、現代に残ったそれらの遺跡が美しい歴史公園として整備されています。いずれもその希有な歴史的価値や芸術的価値が認められ、1991年にユネスコ世界遺産に登録されました。

悠久の歴史に思いをはせる遺跡群[スコータイ歴史公園]

三重の城壁に囲まれたスコータイ旧市街とその周辺には、大小200以上の遺跡が点在し、歴史公園として整備されています。クメール文化をもとに生みだされた独自の様式による寺院建築の数々は、遺跡となった現在でも往時の荘厳さを偲ぶことができます。また「スコータイ様式」と称される優美な曲線が特徴の仏像も見逃せません。広い歴史公園をゆっくり見て回るには、レンタサイクルが便利です。幻想的な夜間のライトアップもあり、昼間とは一味違う美しさを見せてくれます。

王朝第二の都市とサンカローク焼[シーサッチャナーライ]

スコータイ新市街から北へ55km、丘に囲まれた美しい土地、シーサッチャナーライ。スコータイ王朝時代に副王が統治する第2の都市として栄えました。ヨム川が大きく迂回するチャリアンとシーサッチャナーライ周辺には、当時の様子を伝える遺跡が200件以上点在しています。また、少し南のサワンカロークは、江戸時代に日本へも輸出されたサンカローク焼(宋胡録焼/すんころくやき)がつくられたところとして有名。当時の窯跡や陶器を見学できる博物館や購入できるお店もあります。

川の女神に感謝する祭り「ロイクラトン」、象が行進する得度式[スコータイ旧市街/ハード・シアオ村]

バナナの葉でできたクラトン(灯籠)を川に流して川の女神に感謝する祭り、ロイクラトン。スコータイはその発祥の地といわれ、毎年11月になると世界各国から観光客が訪れます。見どころは、ライトアップされた歴史公園を舞台に行われる歴史劇。コムローイ(紙灯ろう)や花火が夜空に劇のクライマックスに浮かび上がる光景は、幻想的な美しさ。華やかな衣装を身にまとった出家する子僧たちを乗せて象が行進する、ハード・シアオ村の得度式。こちらはヨム川のほとりで毎年4月に行われ、村人の篤い仏教信仰を伺うことができます。

お米でできた麺「スコータイ式ラーメン」[スコータイの名物・特産品]

おいしいお米の産地として知られているスコータイ。そのお米でできた麺、クイッティアオ・スコータイ(スコータイ式ラーメン)が有名。甘味・辛味・酸味の複合的な味にピーナッツの風味を効かせたスープが特長。また、シーサッチャナーライ市に暮らすラオ・プアン族の伝統的な織物、パー・ティーンチョックや、アンティーク風の金銀細工、木製の置物も特産品のひとつです。

日用品から装飾品まで職人の技が光る銀製品[シーサッチャナーライ県]

スコータイの銀製品は、シーサッチャナーライの職人の手によって生み出されています。スコータイで有名な金細工と同じ特性を持っていて、独自の芸術的なパターンが用いられています。銀は硬い金属ですが壊れやすいため、銀細工の職人は多くの専門知識を必要とします。銀製品は、当初お鍋やスプーン、フォークなど調理器具や食器、カトラリーなどが主流でしたが、需要が増え始めて、伝統的な編組のネックレスが人気となりました。その後、イヤリング、ブレスレット、ベルト、リング、バッグなどバラエティーに富んだ銀細工製品が作られるようになり、スコータイ県の名産品として知られるようになりました。スコータイの銀はエナメルとしての役割もあり、ジュエリーを美しく装飾する際のベースにも使われています。

スコータイの基本情報

位置

バンコクから北へ約440km、チェンマイから南へ約350km

隣接する県

ピッサヌロークカンペーンペットターク

旅の季節

年間を通じて暖かい気候、ロイクラトンは10月下旬〜11月中旬(陰暦12月の満月の夜)

行き方

バンコクから飛行機・バス・鉄道などで行くことができます。

飛行機

スワンナプーム国際空港からバンコク・エアウェイズ(PG) 直行便で毎日約2便[所要約1時間20分]
https://www.bangkokair.com/

鉄道

バンコクのクルンテープ・アピワット中央駅発ピッサヌローク駅下車[所要約5~6時間]、路線バスでスコータイまで[所要約1時間]
https://dticket.railway.co.th/

バス

バンコクの北バスターミナル(モーチット2)からノンエアコン、エアコンバスが8:00~22:30の間、毎日運行。公営のほか私営バスも運行、所要時間は約7時間。

・ Transport.co.th (公営バス予約サイト)
公営バスの時刻表は現地でご確認ください。

・ Win Tour (ウィン・ツアー)※私営バス
https://www.facebook.com/wintour.cmi/
tel: +66-97-974-3934

・ Phitsanulok Tour (ピッサヌローク・ツアー)※私営バス
tel: +66-55-302021 , +66-55-302022
バスの運行時間は07:00~21:30の間1日3本
(7:00、12:30、21:30)料金は、現地にてご確認ください。

※上記内容は予告なく変更する場合がありますので、最新情報は現地にてご確認ください。

県内・市内交通

新市街からスコータイ歴史公園の間はソンテウが運行しています。歴史公園内はレンタサイクル、あるいはトラムでの移動が便利。その他にサムロー(人力三輪車)などがあります。またシーサッチャナーライ、カムペーンペットへはスコータイ新市街の市場から路線バスが出ています。

名物・特産品

シーサッチャナーライの金銀細工、ハード・シアオやバーン・ナートンチャン村の織物、木製の置物、揚げピーナッツなど

主要連絡先

TATスコータイ 055-616-228, 055-616-289
スコータイ警察署 055-621-771
ツーリストポリス 055-245-357, 055-245-358
スコータイバスターミナル 055-613-296
スコータイ空港 055-647-225, 055-647-226
ススコータイ病院 055-611-701, 055-611-702
パッタナウェート病院 055-612-502, 055-612-502, 055-612-503, 055-612-504, 055-612-505, 055-612-506, 055-612-507



UNESCOの世界文化遺産、スコータイ
大小200以上の遺跡が点在するスコータイ歴史公園とその周辺は、東南アジアの中でも価値のある遺跡です。詳細を見る
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スコータイ県 สุโขทัย 

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