
ラオスとの国境沿いの街、ルーイ県ダンサーイ市で毎年開催されるユニークなお祭り「ピーターコーン祭り」。
カラフルなお面をつけて仮装した人々のパレードは圧巻です。賑やかな祭りの輪に加わって、
他では得られないタイの思い出づくりをしてみませんか?
ピーターコーン祭りとは?
毎年6月~7月頃に開かれるピーターコーン祭りは、有名な仏教説話をもとにしたお祭りで、収穫前の雨乞いや、厄払いの目的があります。
「ピー」=霊、「ター」=目、「コーン」=仮面劇という意味の通り、祭りのハイライトとなるパレードでは、
人々が巨大でド派手なお面と、カラフルな衣装を纏って精霊になりきり、音楽に合わせて街を踊り歩きます。
パレードに参加するのは、地域に暮らす家族や子どもたちの集まりなどローカルなコミュニティから、
航空会社や通信会社といった大手企業、タイ国内から訪れた人々までとさまざまですが、
観光客も飛び入りで参加することができ、会場は賑やかで和気藹々としたムードに包まれています。
パレードは、通りの両脇に設営された専用のシートで観覧が可能。シートのチケットは事前購入制です。
パレードで使われるお面は、ココナッツの樹木から作られ、頭上に枝の細工などを施した蒸し籠を乗せて完成。
チームごとにそろえられた衣裳はそれぞれにアイデアが光り、見ているだけで楽しい気分に。
パレードと同時に、マスク(コーン)やダンスのコンテストも開かれます。
ピーターコーン祭りを楽しむコツ
ピーターコーン祭りに参加する前に、祭りを楽しむコツをご紹介!ここでしか体験できないタイの思い出づくりをしましょう。
パレードの前日は、ピーターコーンミュージアムへ。仮面作り体験も。
パレード前日までに街へ到着したら、まず訪れたいのはピーターコーンミュージアム。
お祭りに関するさまざまな展示が観られるだけでなく、小さな仮面づくりのワークショップも体験できます。
思い出の詰まった旅の記念品にいかがでしょうか。
いよいよパレード当日! 屋台や出店企業ブース散策&記念撮影
パレ―ド当日は、仮装した人々に加え、美しい民族衣装を身にまとった人々、泥の妖精に扮する人などが集まり、
街全体がお祭りムードに包まれます。
通り沿いにはたくさんの屋台が出るので、ローカルフードを食べ歩きするのもおすすめです。
パレードが始まる直前には、通りにあふれた人たちがそれぞれご自慢の衣装を纏って撮影会が繰り広げられます。
写真撮影をお願いすればきっと快く記念撮影に応じてくれるはず。
パレードはチケットを購入して観客席から
メイン会場でパレードの開会が宣言されると、アナウンスとともに順番にパレードがスタート
。カラフルな衣装で着飾った人々が音楽に合わせてメインの通りを踊り歩きます。
この一大エンターテイメントショーは、通りの両脇に設営された観客席から観覧できます。
事前にチケットを購入しておきましょう。
ピーターコーンの街、ルーイ県の魅力
ピーターコーン祭りが開かれるルーイ県ダンサーイ市は、タイ東北部、イサーンと呼ばれるエリアにあります。
イサーンは、コラート高原が広がる一帯からメコン川流域にかけての地域で、古代文明の中心地として栄えた歴史から、
多くの遺跡やモニュメントが残っていて、タイの原風景を目にすることができる場所です。
ルーイ県ダンサーイ市は、イサーンの中でもメコン川沿いのラオスとの国境近くにあります。
街は、霧で覆われる緑豊かな山岳地帯に囲まれています。
エネルギッシュな国際都市バンコクとはひと味違う、タイ東北部ののどかな風景に触れながら、のんびりとした旅時間を楽しめます。
ルーイ県で、ピーターコーン祭りと合わせてやりたいこと
タイの原風景をたっぷり味わえるルーイ県で祭りへの参加と合わせてやりたいことをご紹介します。
寺院に参拝
プールゥエア国立公園にある、Phetchabun山に登れば壮大な景色を眺めることができます。
見晴らしの良い高台にそびえる寺「Phu Ruea Ming Mueng Temple」は、多くの人々がフォトジェニックな佇まいの寺院をインスタグラムに投稿するため、俄かに話題のスポット!
秘境のパワースポットのようなムードにあふれた寺院を巡ってタイならではのエナジックなパワーを感じてみてください。
メコン川沿いの小さな癒しの町「チェンカーン」でタイの日常に浸る
ルーイ市街から北へ約48km、車で約1時間のところにあるメコン川沿いの小さな町・チェンカーンは、
ここ数年でタイの若者や外国人観光客も多く訪れている注目の癒し系スポットです。
街に着いたら、ノスタルジックな趣のホテル「The Old Chiangkhan Boutique Hotel」に宿泊を。
夜は、街の屋台マーケットへ出かけてみてください。
ローカルなイサーン料理に舌鼓を打って楽しい夜が過ごせるはず。
また朝はホテルの前の通りを行く僧侶たちへの托鉢体験をさせてもらえるなど、日本ではできないような珍しい体験もできます。
タイダム族村を訪ねる
タイダム族とは、現在のベトナムのディエン・ビエン・フー市を中心とする山岳地帯に暮らしていた人々のこと。
1884年に一部の人がいまのチェンカーンに捕虜として連行されてきました。黒い衣装を身にまとっていることから、
一般的に「タイダム=黒タイ」と呼ばれていて、独自の言葉をもち、精霊を崇拝するなど現在でも代々伝わる風習を守って暮らしています。
ピーターコーン祭りのルーイ県からは少し遠くはなりますが、古き良きタイ北東部の文化に触れることができる絶好のスポットなので、旅の日程を調整してでも訪れてみる価値がありそうです。
村を訪れると、村の人々と一緒に民族衣装をまとい、踊りを踊ったり、魚や生活道具が売り買いされる市場に出かけたり、食事をともにすることができます。
まるで村人の一員になったかのような体験の中で、これまで感じたことのない新たなタイらしさを見つけることができるでしょう。
ルーイへのアクセス
祭りのあるルーイ県ダンサーイ市へのアクセスは、飛行機がおすすめ。バンコクからルーイへはノック・エアー(Nok Air)とエア・アジア(AirAsia)が毎日運航しています。
祭りの開催日の直前に空港に降り立つと、民族衣装を着た人々が踊りを踊って、盛大に歓迎してくれます。
ルーイ空港からダンサーイまでは、路線バスや空港バスはないので、タクシーをチャーターしましょう。
ルーイ市街までは、約85kmです。のどかな田園風景を眺めながら、タイの田舎気分へスイッチを。